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〈winter, 2016-2017〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冬。

 

 


北海道を離れて10年が経とうという今になっても、
未だに大阪の冬に慣れずにいる。

 

凍てつくといわれる寒さの中で育ったけれど、
どこか湿度を残したままの大阪の寒さは肌を這い上ってくるようで、苦手なままだ。

 

芯から凍るのが北海道の冬。

表面から滲みるのが大阪の冬。
そんな違いがあるように思う。

 

 

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そして雪が降ると、
ますますもってこの違いを実感することになる。

 

 

 

 

 

 

 

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わたしの育った場所は北海道の中でも畑ばかりの田舎の方で、
車で移動することがほとんどで
雪の降る中や一面の雪景色の中に人が立っている場面にはそうそう出会わない。

 

子供よりはおじいちゃんおばあちゃんが多い、
どこそこの誰々の孫です、と言えば、
わたし以上にわたしの幼い頃を知る大人がたくさんいる、そんな土地である。

 

雪景色の中で人を撮るって何だろう。
そう思いながらシャッターを切った、夏以来の琵琶湖だった。

 

 

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北海道のように細かくない大粒の雪は
シャッターを切ると確かな存在感をもって写真に収まる。

そうして指や髪や服を濡らして、自分で気付く頃には冷えきっていて、夢中になっていたことを知る。

 

雪の日は家にいた、北海道の頃には考えられない1日だった。

 

 

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そんな1日があってふと思い返すと、

12月に北海道に帰った時にはそれほど写真を撮らなかった。
原風景ともいえる四方に広がる畑や山や防風林は、ぼんやりと見ている方がしっくりきた。
それでも、今の自分ならどう収めるのだろうと、母親にせがんで度々車を止めてもらった。

 

 

 

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そして気付けばもう収められない人や景色が増えていた。

 

ばあちゃんが畑やってる頃に写真撮りたかった。
あの場所はもう誰かの家だ。

 

じいちゃんが新聞とか地方紙を毎日自転車で配達してる姿、今思えばすごくかっこよかった。
もうその自転車もない。終盤は何度も転んで骨折してたから、もうやめてって反対したっけな。
「家族に反対されてるけどやりたいんだ」
って苦笑いしてたなんて知らなかった。

 

 

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必死になって時刻表とにらめっこして、初めて子供だけで乗って街に出たあの電車だって、高校の通学に毎日使っていたって、とうの昔に廃線になってしまった。

あれは高3の春だったな。

線路だってもう撤去されて、遊歩道になっている。ひとつなくせばひとつ生まれる、そういうものみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わたしのやりたいことはいつだってちょっとだけ間に合わない。

 

 


わたしが残しておきたい画や光景に気付けるようになるのは、
それを写真に収められるようになるのはいつの日なんだろう。

 

 

 

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